猫背が肌荒れの原因に?姿勢の悪さによるデメリット
テレワークや在宅勤務、スマートフォンなどにより
現代人は長時間座りながらの作業や、うつむいて画面を見ることが多くなってきています。
そんな中で気になるのが猫背。無意識に背中が丸まった猫背の姿勢になっていませんか?
たかが猫背と侮るなかれ、実は猫背は見た目が良くないだけではなく
肌荒れや腰痛、肥満などさまざまな悪影響を及ぼすのです。
今回はそんな猫背による悪影響や予防・改善の方法についてお話します。
簡単に出来る猫背診断
まずは簡単に出来る猫背診断で、自分が猫背になっているかどうか調べてみましょう。
厚手の服を脱ぎ、リラックスした状態で行ってください。
1.少しの隙間を作り、壁に背を向けあごをひき、姿勢をまっすぐにして立つ
2.後頭部、肩、お尻、かかとが壁につくように密着する
このように出来たら、以下のポイントをチェックしてみて下さい。
・頭が壁につかない
・頭をつけた際にあごが上向く
・腰に痛みがある
・腰と壁との間に手が簡単に通る
・ふくらはぎに痛みがある
・体が前に倒れそうになる
これらに当てはまる場合猫背になっている可能性が高いと言えます。
また今は猫背でなくとも、スマホやパソコンなどを日常的に使っている場合
猫背予備軍として注意が必要です。
猫背の原因となるもの
1.スマートフォン
小さな画面をうつむいた状態で見るスマホは、使う時に猫背になりがちなのに加え、
猫背を誘発するストレートネックになりがちです。
本来緩いカーブを描いている首の骨、頚椎(けいつい)がスマホをのぞき込む首を前に倒す姿勢によってまっすぐになり、頭の重さを上手く支えられずに首周りの筋肉に負担がかかり、肩こりや頭痛を招きます。
2.長時間のパソコン
デスクワークなどでパソコンを使う際には、長時間同じ姿勢でいたり、
キーボードを打つために肩が丸まって前に出る、座る時の姿勢の悪さにより
からだが歪む、ディスプレイの位置が低く首を前に出して見下ろすような形になるなど猫背になりやすい状態となっています。
3.運動不足
運動不足により筋力が落ちると、正しい姿勢をつくるために使われていた筋肉の力が足りず、体が楽をしようと丸まった姿勢になってしまいます。
意識するとまっすぐに姿勢整えても筋力が弱いとすぐに猫背になってしまうため、運動やストレッチなどを行い体を支える筋肉を鍛える必要があります。
猫背による悪影響
1.血流の悪化
猫背になると起きやすいのが肩こりです。肩を丸めて首を前に倒すような姿勢である猫背は、首から肩、背中にかけての大きな筋肉である僧帽筋に大きな負担をかけます。
筋肉は長時間負担をかけられると緊張して硬くなり、血管を圧迫し血流が悪化します。
すると体に必要な栄養素の運搬や疲労物質の排出がスムーズに行われなくなり、
更なる血流の悪化やそれによる悪影響を及ぼします。
血流が悪化することによって、具体的には以下の症状が現れます。
・肩こり、腰痛、冷え
血流が悪化すると筋肉に溜まっていく疲労物質が上手く取り除かれず、負担のかかっている筋肉が硬くなりコリや痛みを感じ始めます。また血流の悪化により温かい血液が体にうまく運ばれずにいると、体は冷えを感じ始め、血管を収縮させ熱を体の中心に集めようとします。すると体の血流はさらに細くなり、特に末端部分、手足の冷えとして症状が現れるのです。一度血流の悪化や「こり」が起きてしまうと、こりにより血流が悪くなり、血流が悪くなったことにより更にこりや冷えが出ると言った悪循環が起こってしまうのです。
・便秘
腸への血流が滞ると、活発に動いていた腸の動きが悪くなり、便秘気味になります。
便秘気味になり腸内環境が悪化すると
腸内の悪玉菌が増え有害物質が出てしまうようになり、それがやがて体に吸収され
汗となって皮膚に付着します。
すると有害物質の混じった汗により肌荒れが引き起こされてしまうのです。
・肌荒れ、肥満
血流の悪化により酸素や栄養素が上手く体に運ばれないようになると、新陳代謝が低下します。すると肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が上手く行われなくなり、シミやしわ、くすみと言った症状に加え、肌を守っていた水分と皮脂の量が少なくなりバリア機能が低下し、乾燥して刺激に弱い肌になると言った悪影響が出ます。
そうして弱い肌が作られてしまうことにより、肌荒れが起きてしまうのです。
また、新陳代謝が低下することによりエネルギーの燃焼が減り、肥満を招きます。
・むくみ
血液の流れが悪くなると、同時にリンパの流れも悪くなります。
そのため老廃物などが上手く排出されず、むくみが起きやすくなります。
2.自律神経の乱れ
うつむいた姿勢により気道や腹部が圧迫されたり、
体の歪みによる血流の悪化やこりによって呼吸筋の動きが阻害されると
呼吸が浅くなります。
深く息を吸わない浅い呼吸では酸素が上手く取り込めず、血液中の酸素が少なくなり
酸欠の状態になってしまいます。すると脳が上手く働かず集中力が低下したり、疲れやすさやだるさ、筋肉のこりを感じやすくなります。
また、浅い呼吸を続けることで活発に活動している時や興奮時に優位になる交感神経が優位になります。本来は活発に動く時には交感神経が優位になり
体の働きを高めて効率よく動き、休息時には副交感神経が優位に切り替わり
リラックスして体を休めるモードに入るのですが、浅い呼吸を続けていると常に交感神経が優位な状態になり自律神経の乱れを引き起こすのです。
自律神経の乱れは以下のような悪影響を及ぼします。
・睡眠の質の低下
夜になり寝る前には自然とまぶたが重くなりすんなりと眠りにつけるものですが、
交感神経が優位だと脳が興奮したままになり、中々眠気がやってこず寝つきが悪くなってしまいます。一度眠れたとしても脳と体が覚醒状態に入っていたため眠りが浅く、
寝ている途中で起きたり、朝起きた後に眠気が取れず日中まで眠気を引きずるなど
質の悪い睡眠になってしまいます。
また肌のターンオーバーは眠っている間に活発に行われるため、睡眠の質が低いと
肌の健康にも悪影響が出ます。
・ストレスの増幅
ストレスを感じると交感神経が優位になり、自律神経の乱れを引き起こしますが、
自律神経の乱れもまたストレスを増幅させます。
症状には個人差が大きくありますが、不安やだるさ、緊張感が常にあったり、吐き気、しびれ、めまい、不整脈、不眠、胃のの痛み、便秘、下痢など、からだの至る所に不調が現れます。
そのような心や体の不安定な状態では上手くリラックスや休息が取れず、
ストレスが溜まり続けてしまいます。ストレスがたまってしまうと他にも、
皮脂の分泌を促す男性ホルモンが増えニキビや黒ずみの原因になったり、
かゆみを敏感に感じるようになり、無意識のうちに肌を掻いてしまい肌荒れを起こすなどの悪影響が出るようになります。
猫背を予防・改善するには?
1.正しい姿勢を意識する
無意識に行っている姿勢は基本的に楽をしている悪い姿勢のため、
意識的に正しい姿勢でいることを心がけで歪みを起こさないようにしましょう。
からだをまっすぐにした正しい姿勢をずっと維持するのは大変ですが、
姿勢が悪くなっていると気づいた時に正す事で徐々に姿勢が矯正され、筋肉もついて
姿勢の維持が楽になってきます。
絶対に正しい姿勢を維持し続ける!と無理はせず気を抜いても構わないので、
気づいた時に正しい姿勢を意識して続けましょう。
立っている時の正しい姿勢
- からだを真っすぐにし、目線を前へ、あごを引く。
- 肩の力を抜き、胸を張らない程度に肩甲骨(肩の後ろの骨)を真ん中に寄せる意識する
- お尻に軽く力を入れ骨盤が自然と前に出るようにする
- 肩幅まで足を開き指先を前に向ける
- 首とかかとが直線になるようにする
コツは体に力を入れすぎないことです。見た目の良いいわゆる「気を付け」の姿勢は、
体にとっては不自然で負担のかかる姿勢のため膝や腰を悪くしかねません。
多少だらんとした印象の楽な姿勢が体にとっては一番良い姿勢となります。
椅子に座っている時の正しい姿勢
- 椅子に深く座り、背もたれにもたれず骨盤を立てる
- 目線は前に置きあごを引く
- 肩甲骨を引いて肩を前に出さない
- 足と膝が90度の角度になるように調節する
- 足の裏はぴたりと地面につける
椅子に座っている時はこのようにするのが正しい姿勢となります。
パソコンなどで画面を見るために頭が前に倒れてしまわないよう注意しましょう。
姿勢を維持するのに疲れてきたら、席を立ったり、軽くストレッチをするなどして
長時間同じ姿勢でいることを防ぎましょう。
床に座っている時の正しい姿勢
背筋を伸ばし骨盤を立て、背中が丸まっていない状態が理想ですが、
床に座っている場合あぐらなどで足がしびれたり、猫背なりがちで良い姿勢を維持するのが難しいため、クッションなどを使い骨盤を立てるように座りましょう。
座った時に当たるお尻の一番下の骨が床とまっすぐになっている状態が骨盤が立っている状態です。
2.スマホやパソコンの画面や机、椅子の高さを調節する
スマホやパソコンを使う時に画面が目線のかなり下にあると、
それを見るために背中が丸まってしまい猫背になります。
目線が高すぎても体に負担がかかるため、顔をまっすぐ向けた時に目線が少し下になるくらいの位置に調節しましょう。
また、机や椅子の高さも重要です。
椅子は深く座った時に無理なく足の裏全体が床につき、膝の角度が90度になる高さがベスト。
机の高さも同様になるべく90度に近い角度でキーボードを打てるようにし、
肩を無理に上げたり丸めたりした状態にならないよう調整が出来ると、無理な姿勢にならず猫背や肩こりの予防改善に繋がります。
3.こまめなストレッチを行う
正しい姿勢であっても悪い姿勢であっても、長時間座り続けたり同じ姿勢でいることは
体のコリや血流の悪化を招きます。それを防ぐために、
1時間に1度、数分は席を立ち軽く歩いたり、ストレッチを行って体をほぐしたりしましょう。
今回は座ったまま簡単に出来るストレッチを二つご紹介します。
姿勢矯正ストレッチ
- 椅子に深く座り手を膝の上に置き楽な姿勢を取る
- 目線を前にし背筋を伸ばし、骨盤を前に押し出すようにして正しい姿勢を取る
- 脱力して姿勢を楽にする
- 以上を3セットほど繰り返す
頭は動かさず、背中から骨盤にかけての部分を伸ばすように意識しましょう。
座りながら簡単に出来て正しい姿勢を作るのに必要な筋肉も鍛えられるので、
長時間座りっぱなしになる時などに試してみて下さい。
肩をほぐすストレッチ
- 両手を同じ側の両肩に上に乗せ、肘を肩と同じ高さにまで上げる
- 肩甲骨を大きく動かす事を意識しながら、前に10回肩を回す
- 同じように後ろ側に10回肩を回す
- 両手を広げ手のひらを上に向けるようにひねり、10秒間維持する
- 手を前と後ろに大きく2回ずつ回す
- 首を大きくゆっくりと左と右に2回ずつ回す
肩甲骨が良く動くように大きく回すのがコツです。
肩が内側に入り込むような姿勢の矯正や、こりをほぐすのに効果的です。
まとめ
猫背が肌荒れをはじめ意外と大きな問題を引き起こしかねないと言うことをお伝えしました。
肌荒れは気にしていたけど猫背は盲点だった!と言う方や
完全な猫背ではないけど姿勢の悪さの自覚があった、と言う方はぜひ
正しい姿勢や椅子や机の高さなども気にするようにしてみて下さい。
特に日常的に長時間のデスクワークなどを行い、慢性的な肩こりや腰痛があるなど、
姿勢の悪さが気になる方はオフィスや家庭用など、
場面に合ったクッションを使うことを強くおすすめします。
きちんとしたクッションは、クッションなしで椅子に座ったり、
適当に敷いただけのクッションや座布団とは快適さが違います。
興味のある方はこちらで良さそうなクッションを探してみてはいかがでしょうか。
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以上、この記事が皆様のお役に立てば幸いです。