鳥肌のような湿疹が起きるのはなぜ?4つの原因と改善方法

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乾燥した時期に多い肌トラブルの一つが、体にぶつぶつが出来てしまう湿疹。

普段通りに過ごしているつもりも自然と出来てしまい、

放置して悪化してしまうと激しいかゆみや水ぶくれの症状まで出る可能性も。

 

今回は鳥肌のようなぶつぶつが出来る湿疹のいくつかの原因や、

その改善の方法についてご紹介します。

 

 

鳥肌のようなぶつぶつ(湿疹)の原因

1.乾燥肌(ドライスキン)

ぶつぶつの色が白く、痛みやかゆみが伴わない場合には乾燥肌によって

湿疹が出来ている可能性があります。

 

空気の乾燥などにより皮膚の水分が失われ、バリア機能が低下すると

肌の生まれ変わり(ターンオーバー)がそれを補うために乱れます。

すると本来古くなり剥がれ落ちるはずだった角質が残り

肌にぶつぶつとして見える事があります。

 

この乾燥肌の状態を放置すると、後述のアトピー性皮膚炎になる可能性があります。

 

2.アトピー性皮膚炎

赤みやかゆみが伴う鳥肌のような湿疹の場合には、

アトピー性皮膚炎の症状である可能性が挙げられます。

 

アトピー性皮膚炎の定義として、皮膚の症状が良くなったり悪くなったりを繰り返し、

かゆみを伴う湿疹が起こる病気とされています。

 

肌のバリア機能が低下しており、汗や服の擦れ、細菌、ダニやほこりと言った

アレルゲンなどの刺激に弱く、そうした刺激に反応して

皮膚が炎症を起こし湿疹などの症状が引き起こされます。

 

健康な肌では問題の無い些細な刺激でもかゆみが起こり

引っ掻いてしまい悪化しやすい疾患だと言えます。

 

アトピー性皮膚炎の特徴としては、

強いかゆみがあり、体の左右の同じような場所に湿疹が起こり、

乳児期にはおでこや目、口、口回りなど、幼少期には首や手足の関節部分、

思春期や成人期からは頭、首、胸、背中などの

比較的皮膚の薄い部分に症状が出やすいとされています。

 

アトピー性皮膚炎は子供のころにかかる事が多い症状ですが、大人になって再発したり、

生活習慣などが原因で大人でも発症する可能性があります。

 

乾燥肌やアトピー性皮膚炎の改善ケア

鳥肌のようなぶつぶつの原因が乾燥肌や軽度のアトピー性皮膚炎の場合、

普段からの保湿ケアをきちんとすると改善することが出来ます。

肌の乾燥を防ぐためにすべき基本のケアをご紹介します。

 

 

・朝の時間と入浴後にきちんと保湿ケアをする

基本的に一日に2回保湿ケアをしてお肌の乾燥を防ぐようにしましょう。

朝起きた後の時間に日中に受けるダメージを抑えるために保湿クリームなどを塗り、

肌を外部からの刺激から守り乾燥を防ぎましょう。

 

特に腕やすねなどの部分は乾燥しやすく、

乾燥肌で起こる鳥肌のような湿疹が起きやすい部位だと言えます。

 

また、重要なのが入浴後の保湿です。

入浴の後すぐは肌が水分を吸っていて潤っている状態ですが、

そのまま放置すると水分が蒸発しむしろ乾燥が強まってしまいます。

入浴後5分以内に保湿をする事で肌の水分を逃がさずに潤いを保った状態に出来ます。

 

 

・お風呂は肌に良い入り方をする

乾燥肌やアトピー性皮膚炎に限った話ではありませんが、

お風呂は入り方を間違えると肌に良くない要素が沢山ある危険な場所でもあります。

 

まず、肌を乾燥させる原因のひとつとして皮脂の落としすぎがあります。

シャワーを浴びたり湯船に浸かるだけでも自然と体の汚れの殆どは落ちるのですが、

その際に肌を守るために張られていた皮脂も一緒に落ちてしまいます。

 

普段肌はこの皮脂で作られた膜により保護されていて、

刺激から肌を守るクッションになったり

肌内部の水分の蒸発を防ぐ役割をもっているのですが、

皮脂を落としすぎる事で肌を守るバリアが無くなり、乾燥肌になってしまうのです。

 

乾燥肌の場合もともとの皮脂の量も少ないことが多く、

毎日石鹸やボディソープなどを使って体を洗うだけでも乾燥が進むことがあります。

そのためボディソープなどを使い体を洗うのは

数日に一度などに減らすと乾燥の症状を抑えられます。

 

ただし、耳の裏や脇、上半身の上の部分などは皮脂の分泌量が多いため

毎日ボディソープなどを使って洗っても問題ありません。

 

体を洗った後にお風呂に入る方も多いかと思いますが、皮脂や汚れを

落としてから湯船に浸かると肌がふやけて肌の持つ保湿成分が湯に流れ出してしまうため、

肌の事を考えるならかけ湯だけして先に湯に浸かった方が良いでしょう。

 

また41度以上の熱すぎるお湯や、長風呂、

ごしごしと体を擦って洗うことも皮脂の落としすぎや乾燥に繋がります。

 

次に気をつけたいのが肌を摩擦してしまう事です。

目の粗いタオルなどで肌をゴシゴシと擦り汚れを落とそうとすると、

肌が傷つきダメージを受け、バリア機能の低下や肌トラブルの原因となります。

 

体を洗う際には石鹸やボディソープを良く泡立て、

擦って刺激を与えないよう手で優しく泡を広げるように洗うのがおすすめです。

 

 

乾燥肌やアトピー性皮膚炎に限らず、体に湿疹などの痒みの症状が出ている場合には、

温かいお湯に浸かると赤みやかゆみを誘発し症状が悪化する可能性もあります。

そう言った場合には長湯をせず入浴時間を短くした方がよいでしょう。

 

肌に良いお風呂の入り方のまとめ

  • 熱いお湯や長風呂はNG!お風呂は38~40度で15分がベスト
  • ボディソープなどで体を洗うのは数日に一度でOK
  • 体を洗う際は良く泡立て手で優しく洗う
  • 先に湯に浸かってから頭や体を洗う
  • 湿疹などの症状が出ている場合には入浴時間を短くする

 

・部屋を加湿する

肌の乾燥には湿度が低下し空気が乾燥していることも大きく影響しています。

湿度が40%を切ると強く乾燥の症状が出始めるため、

出来るだけ湿度が低くならないよう加湿するようにしましょう。

 

夏場ではエアコン、冬場なら電気ストーブなどを使うと湿度がぐっと下がります。

加湿器を利用したり、自宅なら洗濯物や濡らしたタオルを干す、

水を入れた桶のようなものを置くなどで加湿を行い湿度の低下を防ぎましょう。

 

 

・症状が出ている場所に化粧水はNG!

乾燥しているなら化粧水を使えばもっと潤って良いのではないかと

思うかも知れませんが、かゆみや赤みなど、何らかの症状が出ている部位に

化粧水をつけてしまうとかぶれが起こり症状が悪化する可能性があります。

 

化粧水には水分以外にも様々な成分が含まれているため、

症状が起こっている=バリア機能の低下している肌につけると刺激で肌が荒れてしまうのです。

 

基本的には保湿クリームなどによる保湿を行い、

かゆみや赤みなど炎症の症状がある部分にはステロイド外用薬を使用しましょう。

 

 

3.コリン性蕁麻疹

運動した時や入浴時など、汗をかいた時に、湿疹が鳥肌のようになって起きる

可能性があるのがコリン性蕁麻疹です。

 

一つ一つのぶつぶつの大きさが1㎜~4㎜と小さく、他の蕁麻疹のように

大きな平べったいふくらみになる事はありません。

 

コリン性蕁麻疹が起きるメカニズムは完全には明らかになっていませんが、

運動時や入浴時に起きる汗がアセチルコリンと言う物質の分泌を促し、

それが刺激となりヒスタミンが分泌され、かゆみや湿疹が起きると考えられています。

 

コリン性蕁麻疹の特徴として、

かゆみやチクチク、ピリピリとした痛みといった症状が出ます。

蕁麻疹が出てから数分後から2時間ほど消える場合が多いため

数日など長く残る場合には他の症状の可能性が高いです。

ただし、一度消えてもまた運動やお風呂などの刺激で再発します。

 

小児から20代までに起こりやすく、高齢者に起こる事あまりありません。

また、お風呂や運動以外でも辛い物などの刺激物の摂取でも起こることがあります。

 

痒みや痛みが大したことのない軽度の症状の場合は、ある程度再発を繰り返すうち

自然と収まることが多く、放置しても問題ないとされています。

 

コリン性蕁麻疹の改善ケア

軽度のコリン性蕁麻疹は放置しても治りますが、

改善に期待出来るものとして抗ヒスタミンの内服薬が有効です。

市販でも販売しているものなので用法容量を守り使用しましょう。

 

また、患部を引っ掻くなどして症状が悪化し、

湿疹が酷くなった場合にはステロイド外用薬も併用して治療します。

 

それ以外にも辛い物などの刺激物を避けたり、

疲労やストレスを溜めない事が改善に繋がります。

 

食物アレルギー

鳥肌のような湿疹は食物アレルギーによって起こる事もあります。

特定の食物をとった時にアレルギー反応が起こり、蕁麻疹や湿疹など以外にも

様々な症状が見られます。

 

アレルゲンとなる食事を摂取してから

2時間以内に症状の出る即時型アレルギー

数時間から数日後などに症状の出る遅延型アレルギーとに分類され、

遅延型アレルギーではアレルゲンの特定が難しい場合もあります。

小児に多い症状ですが、大人になってから症状が出るようになる事もあります。

 

またアトピー性皮膚炎とも関係が深く、

特定の食物を摂取したことでアトピー性皮膚炎が悪化し、

鳥肌のような湿疹を起こす可能性があります。

 

 

食物アレルギーによってアトピー性皮膚炎が悪化する一例として、

コーヒーによるアレルギーが挙げられます。

 

コーヒー自体は様々な健康効果のある飲み物ではありますが、

コーヒーに含まれるカフェインでアレルギーが起こる可能性があります。

 

カフェインは一日にコーヒーカップ4杯程度までは

中毒症状を起こさないと言われていますが、

カフェイン中毒とよく似た症状にカフェインアレルギーがあり、

少量のカフェインでも症状が出てしまう事があるのです。

 

その症状としてアトピー性皮膚炎の悪化以外にも

頭痛、不眠、イライラ、動悸などを起こす事があります。

 

そう言った症状が出るかどうかは個人差による部分も大きく、

アトピー性皮膚炎がある方でもコーヒーを日常的に飲んでいても全く問題の無い方もいれば、

コーヒー1杯を飲んだだけで湿疹が出る、あるいは一日1杯までなら問題なかったが

量を増やしたら症状が出るようになった、と言った事も起こりえます。

 

また、コーヒーだけなら問題なくても牛乳や砂糖などが入っているとダメと言う場合もあり、

カフェインアレルギーが遅延型と言うことも合わせ原因の特定が難しい場合もあります。

 

今まで問題なくてもある日突然アレルギー症状が起こるようになることもあるため、

カフェインを摂取していて症状が出た場合、

カフェインアレルギーを疑ってみると良いかもしれません。

 

食物アレルギーによる湿疹の改善ケア

食物アレルギーによって鳥肌のような湿疹が起きる場合には、

アトピー性皮膚炎を併発している可能性が高いです。

 

そのため、アトピー性皮膚炎と同じく普段からの保湿ケアによって

肌を刺激や乾燥から守ることが基本となります。

 

次にアレルギーの原因となっている食物を特定し、なるべく控えるようにしましょう。

 

アトピー性皮膚炎を悪化させる可能性のある食物としては、

カフェインを含むコーヒーやお茶、チョコレートなどに加え、

牛乳、砂糖、辛い物などが悪化の原因となる事があります。

 

症状が悪化したり改善しない場合おはやめにに病院へ

きちんとしたスキンケアを心がけているにも関わらず

湿疹が悪化したり改善しない場合、別の原因や病気による症状の可能性もあります。

 

湿疹は悪化してしまうとかゆみが強くなったり、

水ぶくれになるなどして日常生活に支障をきたしてしまう事も。

 

こういった症状は自分の判断で原因を特定する事が難しい場合も多いため、

早めに受診をし医師に相談するのが良いでしょう。

 

 

まとめ

鳥肌のような湿疹が起きる原因として

4つの症状を紹介しましたがいかがでしたでしょうか。

こういった肌トラブルは普段から保湿などのケアをきちんと行い、

肌の健康を保つことで予防したり悪化を防ぎ改善する事が出来ます。

 

症状が出たらすぐに治るだろうと放置せず、きちんと対処するようにしましょう。

 

 

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