座るとお尻やその周りがかゆいのはなぜ?かゆみの原因と対処方法

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デスクワークの機会が増え長時間座っていることも多くなってきた昨今、

座っているとお尻やその周りの部分が

かゆみくなってしまうと言う方も多いのではないでしょうか。

 

しかし人前ではお尻を掻くわけにもいかず我慢が必要だったり、

掻いたとしてもかけばかくほど痒くなり、一度おさまってもまた痒くなって

辛くなるのがかゆみと言うもの。

 

今回はそんなお尻のかゆみが

座るとなぜ起こるかの理由と、その対処方法についてお話します。

 

 

座るとお尻がかゆくなる理由は?

座った時にお尻がかゆくなる原因として、いくつかのものが挙げられます。

お尻の蒸れ

お尻やその周囲に起こるかゆみの原因として最も多いのがおしりの蒸れです。

水滴のような汗の他にも、私たちの体からは常に見えない小さな汗が出ています。

夏の暑い時期に汗が沢山出て蒸れやすいのはもちろん、寒い冬でも微量の汗が出ているため

長時間座っていることでお尻が蒸れてしまうのです。

 

そうして汗が出て蒸れることによってお尻の痒みが引き起こされます。

 

汗で蒸れるとかゆい理由

汗の中には塩分やアンモニア、尿素、乳酸などの老廃物が少量含まれています。

これは健康な状態の肌であれば問題がないのですが、何かしらの原因で

肌のバリア機能が低下していると、このわずかな刺激に

反応してかゆみが起こることがあります。

 

特に便秘気味だと腸で作られた有害物質が体に吸収され、

血液に混じり全身をめぐり汗となって肌に付着するため肌への刺激が大きくなります。

 

汗による影響はそれだけではありません。

蒸れた状態で汗を放置して肌に長時間付着していると皮膚の表面がアルカリ性に傾き、

肌のバリア機能が低下して外部からの刺激に敏感になってしまいます。

蒸れた状態では細菌が繁殖しやすいこともあり、汗の中の老廃物などによる刺激や、

細菌などが皮膚が侵入する事によって起こる炎症などでかゆみや肌トラブルが起こるのです。

 

それだけでなく蒸れが長時間続くと肌がふやけてしまい、衣服などとの摩擦刺激に弱くなり

ちょっとした擦れで肌が傷ついて炎症が起きやすくなります。

 

また、以外に思われるかもしれませんが、蒸れる事は肌の乾燥にもつながります。

マスクの着用などでも同じことが起こるのですが、蒸れた状態が続いた後に

水分が蒸発すると肌の中の天然保湿成分が汗と一緒に蒸発してしまい、

肌が水分を保持する機能が低下し肌の乾燥が進んでしまうのです。

 

そのためお尻は乾燥しやすい部分でもあり、

バリア機能が低下しがちで肌トラブルが起きやすい部分なのです。

 

皮膚常在菌の影響も

私たちの皮膚には、皮膚常在菌と呼ばれる普段は健康に害を及ぼさない細菌が住んでいます。

これらは常に菌同士でバランスを取っているのですが、

蒸れなどにより特定の雑菌が増えるとそのバランスが崩れ、湿疹やかゆみを引き起こしお尻の痒みの原因となります。

 

お尻の摩擦

下着の締め付けや、座っていることによって肌と衣服との摩擦が起こり、

それが刺激となってかゆみが起こる事があります。

 

座っている時は体重の殆どがお尻や太ももにかかるため、

ちょっとした座る位置の調整などでも擦れる力が強く、お尻の蒸れと相まって

摩擦による影響が大きくなっています。

 

摩擦されるとそれ自体が刺激となりかゆみや炎症の原因になるのに加え、

肌の一番外側にある角質層が剥がれてしまいます。

 

角質層がキメ細かく隙間なく作られる事で肌は外部からの刺激から身を守り、

バリア機能を保っているため、摩擦によりバリアに穴が開くと

刺激によるダメージが肌に直撃し、赤みやかゆみと言った炎症が起きるのです。

 

→肌を摩擦するのがNGな理由は?擦ると起きる悪影響

 

 

血行の悪化

硬い床や椅子などにクッションを敷かずに長時間座っていると、

お尻周りの血の巡りが悪くなりうっ血してしまう事があります。

うっ血した状態が続くと炎症を起こし、かゆみが発生します

 

余談ですが、このうっ血が肛門部で起こると痔と言われる状態になり、

座ると痛むようになってしまいます。

 

 

肌の乾燥

蒸れや摩擦による刺激、血流の悪化などによって

お尻やその周辺はバリア機能が低下して水分が蒸発してしまい、肌が乾燥しがちです。

乾燥が進むとサメ肌のようになることもあり、ざらざらとしたキメの粗い状態となり

かゆみの原因となる事も。

 

乾燥が進んだ肌はかゆみや刺激に敏感なためお尻のかゆみの原因となります。

 

 

皮膚の温度の上昇

お尻やその周辺は体重がかかることにより血の巡りが悪くなりやすい部位ではありますが、

夏場で蒸れたり、冬でも暖房の効いた部屋などで

座っていると熱がこもり皮膚の温度が上昇する事があります。

 

皮膚の温度が上がるとかゆみを伝達する神経の働きが強くなるため、

座ってお尻が温まる事でお尻やその周辺にかゆみが発生する事があります。

 

また、冷えていた体が急に温まると広範囲にかゆみを感じるため、

寒い屋外から温かい室内に入ってから座るとお尻やその周辺がかゆくなる一因になります。

 

 

筋肉のコリや悪い姿勢による神経の圧迫

長時間座っていたり、姿勢の悪い状態で座っていると体の一部に大きな負担がかかり、

筋肉の凝りや神経の圧迫を誘発します。

それによりお尻から足先まで伸びている坐骨神経(ざこつしんけい)を圧迫されると、

お尻やその周りに痛みやしびれと言った症状が起こる他にかゆみに敏感になります。

 

 

座った時のお尻やその周囲の痒みを抑えるには?

吸湿性や通気性の良い服を着る

化学繊維などを使った汗を全く吸収せず、通気性の悪い服を着ていると

水分の逃げ場が無くなり蒸れやすくなってしまいます。

肌に直接触れることになる下着には特に気を付け、

天然素材のコットンやシルクを使ったものを着用する事をお勧めします。

 

また、素材だけではなくサイズも重要になります。

ピッチリと肌に密着したり締め付けの強いタイトは下着は、

肌が擦れやすく蒸れやすいため体がかゆくなってしまいがちです。

少し余裕のあるゆったりとした付け心地のものを選ぶようにしましょう。

 

 

座る時は通気性と体の負担を考えたクッションを敷く

直接椅子や床に座ると、体と椅子、床が密着して蒸れてしまいがちなのに加え、

座る部分が硬いと体に負担がかかり

かゆみやその他のニキビや吹き出物などの肌トラブルも起こりがちです。

 

そのため通気性が良く、体の負担を軽減してくれるクッションを使用すると良いでしょう。

特に長時間座っている事が多い場合その影響も大きくなります。

 

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入浴後と朝に保湿ケアを

お尻は蒸れやすいため雑菌が増えてしまう事も多く、

清潔にしないとニキビや吹き出物が出来てしまいます。

毎日きちんと湯船に浸かり汚れを落とすようにしましょう。

 

また、体を洗う際に気をつけたいのが洗いすぎないこと

汗をかいたからと言って一日に何度も洗浄剤を使って洗ったり、

目の粗いタオルなどでゴシゴシ擦ってしまうと

肌のバリア機能の低下につながってむしろかゆみが強くなってしまいます。

 

洗浄剤使って洗うのは一日1回までに抑え、

洗う時は良く泡立て手で優しく汚れを落とすようにしましょう。

 

お風呂から上がった後は、

放置すると水分と共にからだの保湿成分が蒸発して乾燥してしまうため、

タオルで優しく体を拭いたらなるべく5分以内に保湿クリームを塗るなどの

保湿ケアをしましょう。

 

保湿クリームには肌を摩擦や汗などの刺激から守ったり、

水分の蒸発を防ぐ効果があるのでかゆみの発生を抑える効果もあります。

お風呂上りと朝起きた後の時間に塗ると良いでしょう。

 

 

椅子から定期的に立ち上がる

長時間座りっぱなしだとお尻が蒸れる他、体のコリや血流が悪化が起こります。

定期的に立ち上がる事で蒸れの解消に繋がりますし、そのついでに

ちょっとしたストレッチをしたり歩いたりすることで体をほぐし、

コリや血流の悪化を防ぎましょう。

 

また、蒸れなどにより熱を持っていたお尻や椅子が離席により冷えると

多少なりともかゆみが起きにくくなります。

1時間に一度は立ち上がって座りっぱなしを防ぐようにしましょう。

 

 

お尻やその周りにニキビや吹き出物が出来ていてかゆい場合の対処

一度お尻やその周りにニキビや吹き出物が出来てしまった場合、

蒸れが解消できないと中々治りにくい状態になってしまいます。

 

衣服やクッションなどに気を付けてなるべく蒸れさせないようにし、

患部を清潔に保つようにします。

そして保湿もきちんと行った上でニキビや吹き出物に効果のある

殺菌成分や抗炎症成分が入った塗り薬を使用しましょう。

 

お尻やその周りに出来てしまうと難しい場合もあるか思いますが、

ニキビや吹き出物が出来た場合にはなるべく触らず刺激を与えないように気をつけましょう。

潰したり触ったりしてしまうと雑菌が入りこみ、炎症が酷くなってしまう場合もあります。

 

また、市販薬などを使用しても一向に治らない場合には、お尻を見せるのは

恥ずかしいかとは思いますが、皮膚科へ行き医師の診察を受けるようにしましょう。

 

かゆみを抑えるには普段の生活にも気をつけよう

寝不足やストレス、お肉や揚げ物ばかりの偏った食事、運動、水分不足なども

肌にダメージを与えかゆみが起こる原因となってしまいます。

 

お尻やその周りに限らず、肌の調子の悪さや肌荒れなどの肌トラブルが起こっている場合、

体の中から調子を整えていく必要があるかもしれません。

生活習慣を見直してかゆみによるストレスのない健康なお肌を目指しましょう