しつこい乳首のかゆみはなぜ起きる?原因と対処法

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人に相談するのは恥ずかしいけれど、割と起きやすいのが乳首のかゆみ。

そのうち治るだろうと放置していても、

原因によってはかゆみが酷くなり痛みまで出てしまうかもしれません。

 

今回は乳首にかゆみが起こる原因と、セルフケアの方法についてお伝えします。

 

 

乳首にかゆみが起こる主な原因は?

ちくびのかゆみが起こる原因としては、主に以下のようなものが挙げられます。

接触性皮膚炎

乳首や乳輪が下着と接触し、擦れる事で刺激を受け炎症が起こります。

かゆみやぶつぶつ(湿疹)が出来たり、赤み、悪化すると水ぶくれが出来ることもあります。

乳首のかゆみの原因として最も多いのが接触性皮膚炎となります。

 

乾燥肌

空気の乾燥などにより肌の水分が失われると、

肌のバリア機能が低下し刺激に弱い状態になります。

乳首の乾燥が起こるとちょっとした刺激にも敏感に反応しかゆみが起こり、

さらに乾燥が進むと乳首や乳輪の皮が硬くなり剥がれることもあります。

 

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の場合は肌が乾燥しておりバリア機能が低下している事が多く、

刺激や乾燥による強いかゆみの症状が乳首にも出ます。

乾燥肌の症状と同様に乳首のかゆみ、乾燥に加え悪化すると皮が剥がれる、

炎症により黄色い浸出液が出てじくじくするなどの症状が出ます。

 

真菌感染症

真菌と呼ばれるカビの一種が繁殖し炎症を起こす事でただれやかゆみが発生します。

乳首付近は下着により通気性が悪い状態になりやすく、汗によって蒸れやすい部分です。

そのためカビが繁殖しやすく、真菌感染症が起こりやすい部分だと言えます。

 

女性ホルモンの乱れ

月経前はホルモンのバランスが乱れるため乳頭やその周辺にかゆみが発生する事があります。

ですが月経がはじまると自然と収まるため、特別な対処は必要ではありません。

 

乳房パジェット病

乳がんの一種で、乳頭を中心に湿疹や赤くただれたり、腫れ、出血と言った症状が出ます。

通常のがんと違いしこりはないため発見が遅れやすく注意が必要ですが、

主要部分を切除すれば治る病です。

この病気の疑いがある場合直ぐに医師の診察を受けましょう。

 

乳首のかゆみを抑えるためには?

乳首は皮膚が薄く、下着により蒸れやすいため

かゆみの症状が起きやすいデリケートな部分です。

原因に合わせてきちんとケアをして、かゆみを防ぐようにしましょう。

かゆいからと言って掻きむしってしまうとかなり悪化しやすいため、

保湿クリームを塗ったり、冷やすなどして掻いてしまうことを避けましょう。

 

接触性皮膚炎による乳首のかゆみの対策

下着や衣類の素材が肌に合わなかったり、それらを洗う洗剤などが刺激となって

接触性皮膚炎が起こることがあるため、肌に優しい素材の下着や

刺激の少ない洗剤を使うなどして原因となっている刺激を取り除く必要があります。

 

ポリエステルやナイロンなどの化学繊維を使った下着や衣類は吸湿性が悪かったり

静電気が発生しやすかったりなどで肌への刺激が強く、

接触性皮膚炎を起こしやすい素材だと言えます。

直に乳首に触れる部分には天然素材である

綿やシルクなど、肌に優しい素材のものを選ぶようにしましょう。

 

また、サイズが合わない下着や衣類にも注意が必要です。

動くたびに擦れてしまうため炎症が起きやすく、痛みやかゆみが出てきます。

大きすぎても小さすぎても擦れが発生するので、

自身に合ったサイズの下着や衣類を着用しましょう。

 

特に女性の場合サイズの合わないブラジャーを付けている事も多く、

動くたびにズレたり浮いたりして刺激が与えられてしまい

乳首の接触性皮膚炎が起きやすいと言えます。

乳首をガーゼなどで覆い摩擦による刺激を抑える方法もあります。

 

乾燥肌による乳首のかゆみ対策

乾燥でかゆみが起きている場合は、

保湿をきちんとしたり、刺激を極力避けバリア機能を回復させることが重要となります。

 

一日に2度、朝起きた後と夜お風呂の後に保湿クリームなどで保湿するようにしましょう。

乾燥に加えて乳首への摩擦などの刺激も多少防げるので、保湿クリームを塗るだけで

ある程度かゆみが収まる事もあります。

 

冷房や暖房による空気の乾燥にも気を付ける必要があります。

湿度が40%以下になると肌がどんどん乾燥してくると言われており、

乾燥肌の症状が進みやすくなります。加湿器を使ったり部屋に洗濯物やタオルを

置くなどして、空気の乾燥を防ぎましょう。

 

また、お風呂に入る際にも注意すべきポイントがあります。

 

・熱いお風呂に入らない

熱いお湯に入ってしまうと肌を守るための皮脂が必要以上に流れてしまい、

乾燥しやすい状態となってしまいます。

38~40度のぬるめのお湯に浸かるようにしましょう。

 

・長風呂をしない

シャワーにしろ湯船にしろ、お湯に浸かる事で肌が水分を吸収しふやけてしまいます。

すると天然保湿因などの肌のうるおいを保つための成分が流れ出てしまい、

結果として乾燥が進みます。これはシャワーを浴びるのでも同じことが起こるため、

シャワーを浴びたり湯船に浸かるのは15分程度までに抑えるようにしましょう。

 

・肌をゴシゴシ擦らない

体を洗う時にナイロン製のタオルなど目の粗い刺激の強いもので擦ってしまうと

皮脂の落としすぎになる上肌を傷つけバリア機能を低下させてしまいます。

 

体の汚れは基本的に湯船に浸かるだけでも殆どが落ちますし、

せっけんやシャンプーを使う場合でも泡を乗せる程度で十分流し洗い落とす事が出来ます。

体を洗う際には良く泡立て、刺激を与えないよう手で優しく洗うようにしましょう。

 

アトピー性皮膚炎による乳首のかゆみ対策

乾燥肌と同じ対処に加え、アレルギーなどへの対策をする必要があります。

アトピーを悪化させる原因として、ダニやカビ、ホコリ、花粉と言ったハウスダストや

汗、ストレスなどが挙げられます。

 

こまめに掃除を行いハウスダストを極力減らすようにしましょう。

特に寝室と寝具の周りはダニやほこりが発生しやすく、こまめに掃除した方が良い場所です。

なるべく毎日掃除機をかけ、1週間に一度はシーツや枕カバーを洗濯するのが望ましいです。

軽めでも鼻水や鼻づまりなどが起きる場合はアレルゲンが多く

アレルギー症状が出ていると考えられます。空気清浄機の利用も有効です。

最低でも一週間に一度の掃除を心がけましょう。

 

また、ストレスによってもアトピーは悪化します。かゆみにも敏感になってしまい

掻きむしって悪化させてしまいがちなため、ストレスはなるべく溜め込まないようにしましょう。

 

真菌感染症による乳首のかゆみ対策

蒸れが原因になって発生するため通気性の良い服装をするようにしましょう。

綿やシルクなどの肌触りが良く、吸湿性、放湿性に優れた素材の下着や衣類を着用し、

アウターにも化学繊維などの蒸れやすい素材の服は避け蒸れてしまわないようにします。

 

それでも蒸れを感じたらこまめにタオルで優しく汗を拭き取るなどして、

そのまま放置しないようにしましょう。

 

保湿クリームに加え使うべき薬

基本的にはどの症状であれ普段からのスキンケアとして、

乳首やその周辺の乾燥、ガサつきを感じたら保湿クリームを使い

乾燥や刺激によるバリア機能の低下を防ぐようにします。

それ以外にも有効な薬として、以下のようなものを使うようにしましょう。

 

・接触性皮膚炎、乾燥肌、アトピー性皮膚炎によるかゆみ

これらは肌の乾燥や、物理的な刺激、

アレルギーなどにより炎症が起きていることが原因となります。

そのためステロイド外用薬を使用し、炎症を抑えるようにしましょう。

1日に二回、朝起きた時と夜入浴後に使用します。

症状が収まってきたら塗る頻度を減らしていきましょう。

 

それでもかゆみが強く、我慢しきれず掻いてしまうような場合には

かゆみを起こす物質であるヒスタミンを抑える抗ヒスタミン剤や、

抗アレルギー剤内服薬として服用しましょう。

 

・真菌感染症によるかゆみ

抗真菌成分が配合された軟膏を使用して治療する事が出来ます。

 

 

ステロイド外用薬や、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤の内服薬など

いずれも市販品で治療する事が可能です。

ただしこれらの薬で一度症状が収まっても、

原因となる乳首への刺激や乾燥、蒸れなどを取り除かないと再発する事も多いです。

そのため薬を使用して一度治ったからと放置せずに、

原因となるモノを取り除くようにしましょう。

 

それでもかゆみが収まらなかったら皮膚科へ

上記のケアをしてもかゆみが収まらないとか、悪化してしまった場合には

病院へ行き医師の診察を受けましょう。

 

判別がつかず症状と違う薬を使用していたり、

乳がんなどの薬では治療できない病気の可能性があります。

 

また、痛みがあったり、乳首が腫れていると言った場合にも直ぐに病院へ行きましょう。

 

まとめ

乳首のかゆみを放置していると思いがけず悪化してしまい、

耐え難い強いかゆみが起こったり浸出液が出てじくじくして、

下着に張り付くといった辛い症状も起こりえます。

 

症状が酷くなる前に対処して、かゆみの原因を取り除きましょう!