手荒れの悪化で起きる!手湿疹とひび割れの症状と対処法

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一口に手荒れと言ってもその症状はさまざま。

ちょっと手がカサついているなと感じる程度だったり、

皮膚が硬くなりひび割れやあかぎれが起こったり

更に重症化すると手湿疹となりかゆみやじくじくも出てきたりします。

 

今回はそういった手荒れの症状を段階ごとに分け、

出てくる症状や行うべきケアなどについてお話します。

 

 

手荒れの段階別症状

段階ごとに出てくる症状をまとめましたが、個人差によって

カサつきやひび割れといった乾燥の症状が強く出たり、

かゆみやじくじくと言った湿疹の症状が強く出ることがあるため

まだ重症ではないと楽観せず、あくまで目安程度にしてください。

 

手荒れの初期段階

手のひらや指先などに少しカサつきを感じる程度で、

少しケアをすれば簡単に治す事が出来ます。

手を洗ったら水分を拭き取り、ハンドクリームなどで保湿しましょう。

ささくれ(さかむけ)なども手荒れと同じ原因で起こるため、

保湿を行うことで改善する事が出来ます。

 

注意期

分かりやすく手荒れの症状が出てきて、

軽いひび割れや、皮むけが出来るようになって来ます。

水仕事や手洗いの後にハンドクリームで保湿をするのに加え、

乾燥が気になった時や手を使った仕事で指先や手先が少し擦れたと

感じる程度でもこまめにケアを行い手を保湿するようにしましょう。

 

進行期

皮膚の乾燥が進んで硬くなり、かゆみやひび割れ・あかぎれと言った症状も出てきます。

ハンドクリームを塗るだけではなく、ひび割れ、あかぎれ用の医薬品を使うなどの

ケアも必要になってきます。

水仕事を行う際には綿手袋の上にビニール手袋を付けるなどして

水や洗剤が直接手に触れるのを避けるようにしましょう。

 

 

ひび割れ・あかぎれとは

皮膚は肌の外側にある表皮部分と、その下にある真皮で構成されています。

その表皮の一番外側にあり、肌を守る役割を持っているのが角質です。

手の角質は体の他の部位よりも厚く、手を外部の刺激から守っているのですが、

乾燥などにより角質の水分が失われると分厚い角質が柔軟性を失って硬くなり、

ひび割れてしまいます。

そのひび割れが悪化して真皮にまで達し、出血が起こるのがあかぎれとなります。

 

角質が割れてしまうと炎症による赤みやかゆみに加え痛みまで出てくるため

ストレスを感じやすく、生活の質の大きな低下がみられます。

 

重症期

手荒れから手湿疹にまで悪化してしまった状態で、

赤み、かゆみ、ひび割れ、あかぎれ、皮むけなどの症状が見られます。

じくじくしてその部分がかゆくなったり、ひび割れが重症化して出血したりと

症状が重くなり単に保湿をしているだけでは治らないため、

より本格的なケアが必要となって来ます。

水仕事の際には綿手袋の上にビニール手袋を付ける事に加え、

外出や家事をする際にも手袋を付け外気や刺激から手を守りましょう。

眠る際にも保湿クリームや医薬品を塗り通気性や吸湿性の良いシルクなどの手袋で

手を保護し、保湿ケアを行うようにしましょう。

 

最重症期

強いかゆみや痛みが出て、指を動かすのも辛い状態です。

じくじくとして黄色い浸出液が出たり、水ぶくれが出来たりします。

この状態になってしまうとセルフケアでの治癒はほぼ見込めないため、

必ず皮膚科へ行き医師の診察を受けるようにしましょう。

 

ひび割れ・あかぎれの対処方法

もしひび割れ、あかぎれの症状が出てしまった場合には

保湿ケア以外にも以下のような対処をしましょう。

 

患部が刺激されないようにする

ひび割れやあかぎれが出来ている部分をそのままにしておくと

雑菌やウィルスが侵入したり、乾燥がさらに進んで悪化してしまいます。

細菌の感染や外部からの刺激から守るため、モイストヒーリング(湿潤療法)の

出来る絆創膏を張ったり、傷用の抗生物質の入った軟膏などで保護しましょう。

 

ひび割れ、あかぎれ用の医薬品を使う

出ている症状に合わせて効果のある医薬品(クリームや軟膏など)を使いましょう。

赤みやかゆみと言った炎症や痛みを抑えたり、ひび、あかぎれの治癒を促す成分が入っているもの、殺菌成分の入っているものなどを選びましょう。

 

肌によい栄養を取る

ビタミンE、ビタミンA、ビタミンCなどの栄養が不足すると

手足の肌にトラブルが起きやすくなると言われています。

 

ビタミンAは肌の乾燥を防ぎ、バリア機能を高める効果があります。

人参やホウレン草、小松菜などの緑黄色野菜から取るのがおすすめです。

 

ビタミンCはコラーゲンを作るのに必須で、肌の潤いを保つ、ニキビや炎症の予防、

ストレスを低減する、鉄分の吸収を助けるなどの効果があります。

ピーマンやパプリカ、ブロッコリーに、キウイやレモンなどの柑橘類に多く含まれます。

 

ビタミンEはホルモンバランスや自律神経を安定化させ、

体調を整えると共に血流を改善する効果があります。

アーモンドや落花生などのナッツ類に多く含まれる他、ツナ缶、イワシ缶、卵などの

動物性食品にも含まれます。

 

これらの栄養を意識しとると良いでしょう。

 

手湿疹の症状が出てきたら

ひび割れ、あかぎれが患部が乾燥し角質が割れてしまうのが原因となるのに対し、

手湿疹による赤みやかゆみと言った症状は炎症が起きていることが原因となります。

保湿をするだけでは炎症は治らないため、かゆみが収まらずに患部を掻いてしまい

さらに炎症が酷くなってしまいかねません。

 

そのためかゆみや痛みを感じたらステロイド軟膏を使用し、炎症を抑えるようにしましょう。

ステロイドは効果が強い分副作用の心配もされがちですが、

長期間にわたって強度が強めのものを使い続けない限り、問題が出ることはありません。

 

ステロイド剤の使い方

手は皮膚が厚いため、5段階あるうち市販品で買える一番強い

3段階目の強さ(Strong)のものを使いましょう。

 

基本的には一日に2度、朝起きた後とお風呂の後に使用します。

それ以外にも水仕事や手洗いなどで手を流した場合にはステロイド剤も流れ落ちてしまうため、ハンドクリームと共にこまけにつけなおすようにしましょう。

症状が落ち着いてきたら風呂上りや寝る前などに一日に1回だけ塗る、二日に1回だけ塗る

と言う具合に徐々に使用頻度を下げて行きましょう。

 

ハンドクリームとステロイド剤の塗る順番についてですが、

 

塗る面積の広いハンドクリームを先に塗り、後からかゆみなどの症状が出ている部分に

ステロイド剤を使用すると患部以外にステロイドが広がり

副作用が出るのを抑えられるためよいと言う意見と、

 

先にステロイド剤を塗る方が効き目があり、保湿剤と混じりごく薄くステロイド剤が

広がることで患部の周りの軽いカサつきや炎症も抑えられるため良いとする意見があるため、

医師の指示がない場合自身のやりやすい方で良いと言えそうです。

 

その他の手湿疹やひび割れ、あかぎれの対策

血行を良くする

手湿疹やひび割れ、あかぎれの原因の一つに血流の悪さが挙げられます。

秋~冬にかけての気温の低下や、ストレスによる自律神経の乱れ、

デスクワークや猫背による体のコリなどによって血流が悪化すると、

血液に乗って栄養が行きわたらなくなり様々な肌トラブルが引き起こされます。

 

特に手足は血管が細く血行不良を起こしやすい部位のため、

血流が悪いことによる悪影響が大きく出ます。

 

血行を良くするためにはウォーキングなどの適度な有酸素運動をしたり、

体を温める食べ物や飲み物をとる、手袋や帽子、靴下などをきちんとつけ暖かい格好をする、

全身浴で体の芯から温まる(15分以上浸かったりや40度以上のお湯は肌に悪いためNG)

マッサージやストレッチをするなどが考えられます。

 

手足の冷えを自覚している場合、血流が悪くなっている可能性が高いため

それが一因となっているかもしれません。

 

刺激物の摂取を控える

アルコールやトウガラシなどの辛い物と言った刺激物は症状を悪化させてしまうため、

湿疹が出ている時には控えた方がよいでしょう。

 

きちんと睡眠をとる

肌は主に寝ている間に新しく細胞が作られ、生まれ変わり修復されていきます。

そのため不規則な生活などで睡眠時間が短かったり睡眠の質が低かったりすると、

肌の生まれ変わりが乱れ健康な肌が作られなくなります。

睡眠時間を6時間は取り、寝る前のスマホやパソコン、食事やカフェインなどは控え

質の高い睡眠を取るようにしましょう。

 

かゆみがある時になるべく掻かないようにする

かゆみがあるからと掻いてしまうと症状が悪化し、

余計にかゆくなってしまうため出来るだけ掻いてはいけません。

乾燥から来るかゆみの場合、ハンドクリームを塗る事でかゆみが収まることがあるため

まずは保湿をしてみましょう。

それでもかゆみが収まらない時は、保冷材や冷たい水で濡らした手ぬぐい、

氷を入れたビニール袋などで患部を冷やしましょう。

冷やす事で一時的にかゆみが収まります。

 

ストレスをためこまない

ストレスはかゆみを誘発したり、自律神経を乱れさせる、夜眠れなくなるなどの

症状を引き起こし手荒れを悪化させます。

さまざまな体の不調の原因となるため、趣味や運動などでストレスを発散し

なるべく溜め込まないようにしましょう。

 

手湿疹やひび、あかぎれの症状が1週間以上改善しない時は

保湿に加えステイロド剤やひび、あかぎれ用の医薬品などを使用しても

1週間以上改善が見られなかったり、悪化してしまった場合は

皮膚科へ行き医師の診察を受けましょう。

アレルギーなど自己診断の難しいものが原因であったり、手湿疹やひび割れ以外の

病気の可能性もあります。

 

手は生活の中で刺激を避けられない部分であるため、重症化してしまうと

日常生活に大きな影響を与えてしまいます。強いかゆみや痛み、水ぶくれやひび割れが起きたら早めに医師に相談をすることをおすすめします。

 

まとめ

強いかゆみやじくじくが出る手湿疹や、ひび割れ、あかぎれと言った症状は

手荒れが悪化する事で起き保湿ケアだけで改善する事は難しくなってきます。

 

ハンドクリームを塗って保湿をしていたけどなかなか手荒れが良くならないと言う方は

手湿疹になっているかもしれません。

湿疹やひび割れなどの症状に合わせた薬を使い、正しいケアを行って改善していきましょう。

 

手荒れの原因やハンドクリームの塗り方などはこちらの記事をご参考下さい。

手荒れの放置はNG!悪化する前にすべきハンドケア - 健康肌care