冬の鼻づまりの原因は?肌荒れも起こす鼻づまりの悪影響

f:id:willsoyz:20211217160840p:plain

 

風邪をひいている訳でもなく、花粉の季節でもないのに

鼻がつまって苦しいと感じた経験はないでしょうか?

実は鼻づまりによるその呼吸のしづらさが、肌や美容に悪影響を与える可能性も。

 

今回は冬に起こる鼻づまりの原因と悪影響、それぞれの原因別の対処法をご紹介します。

 

 

なぜ冬に鼻詰まりが起こるのか

冬の時期に起こる鼻づまりの原因としては、主に以下の3つが考えられます。

 

寒暖差アレルギー

日中と朝晩の気温差や、暖房の効いた室内と寒い屋外との出入りなどで体が

寒暖差を感じると、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、頭痛などの風邪にも似た症状の

寒暖差アレルギーと呼ばれる症状が出ることがあります。

 

寒暖差アレルギーは、寒い場所と暖かい場所とを行き来する中で、

体温を保つため血管を収縮し体の熱を逃がさないようにしたり、逆に血管を拡張して

熱を逃がし体を冷やそうとするなどの働きをする役割を自動で行ってくれる

自律神経の乱れによって起こります。

 

人がスムーズに対応出来るのは寒暖差は7℃差までと言われており、それ以上の寒暖差を受ける事で自律神経が上手く働かずに乱れ、鼻の粘膜の血管が広がり内部が腫れ、

くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状が起こるのです。

 

風邪やアレルギーによる鼻炎との違いとしては、

熱、目の充血やかゆみと言った症状がなく、鼻水が透明なことが特徴です。

 

寒暖差アレルギーの対処法

激しい寒暖差により自律神経が乱れてしまうのが寒暖差アレルギーの原因となります。

そのため寒暖差そのものや、自律神経の乱れを抑える事が重要となります。

 

 

・体感気温差を小さくする

寒い屋外などに移動する際には、マフラーや手袋、マスクなどを着用するなどして

暖かい服装をして寒暖差から身を守りましょう。

 

コートなどで体を暖かくするのはもちろん、露出した肌が冷たい空気に触れると

急激に体温が下がるため、太い血管の通っている首回り、手首、足首を

マフラーや手袋、靴下できちんと守ると体温の低下を抑える事が出来ます。

また、マスクをする事で冷たい空気を吸い込んでしまう事を防げます。

 

 

・適度な運動

運動により筋肉をつけたり、血行を良くすると基礎代謝が上がり、

寒暖差への抵抗力が高まります。

自律神経はストレスによっても乱れてしまうため、

運動をする事でストレスを発散し自律神経を整える効果にも期待出来ます。

 

 

・38~40度のお風呂に15分浸かってリラックスする

熱すぎるお湯は体を緊張させてしまうため、38~40度のお湯に15分ゆったり浸かりましょう。

適度な温度のお風呂に浸かる事は体の緊張をほぐし、

疲労とストレスの解消、自律神経を整える効果が期待出来ます。

 

 

・バランスの取れた食事

普段から体が冷えてしまっていると寒暖差に弱い体になります。

偏食を避け体を温める食材やビタミン、ミネラルなどの

栄養バランスの取れた食事をとりましょう。

 

 

・規則正しい生活

寝不足や不規則な生活による質の低い睡眠は体の疲れやストレスを上手く取り除けず、

体や肌に大きな悪影響を及ぼします。

規則正しい生活で十分な睡眠をとるようにしましょう。

 

ダニ(ハウスダスト)

花粉などと同じように、アレルギー性鼻炎を起こす原因としてハウスダストが挙げられます。

くしゃみ、鼻水、鼻づまりに加え、

目のかゆみや痛み、肌のかゆみ、炎症、乾燥、せきなどの症状を引き起こします。

 

冬のハウスダストによるアレルギーの中でも原因として多いのがダニ

ダニは本来暖かい気温で、湿度が高い状況で活発になるため

冬の鼻づまりの原因としては意外かもしれません。

 

しかし冬でも暖房や加湿器の使用によりダニが活動するのに適した温度、

湿度になる事も多く、人が快適に過ごせる環境を保とうとすると

その分ダニにも快適な環境となってしまうのです。

 

また、夏や梅雨の時期に繁殖したダニやそのフン、死骸などが

エアコンの内部や室内に溜まり、

再び暖房を使い始めたことによりアレルギー症状が起こる事も。

 

暖房器具を使用すると空気の流れが発生するため、ハウスダストが室内に舞い上がり

その空気を吸いこんでしまい鼻づまりなどのアレルギーが出てしまうのです。

さらに冬には室内が冷えてしまうのを嫌い、換気がおろそかになりがちで

ハウスダストが室内にたまりがち。

 

特に寝室は注意が必要で、寝具にはダニのエサとなる人間の髪の毛やフケなどが多く、

体温によって温められ寝ている間の発汗により湿度も高いため、

ダニにとって快適な環境となっています。

 

冬の間は在宅時間が長くなり、その分ダニのエサとなるものが多く

それにより受ける影響が強くダニによるアレルギー症状が出てしまう事が多いのです。

 

ダニ対策

ダニによるアレルギー症状を抑えるには、こまめな掃除によりダニのフンや死骸、

ダニのエサとなるものを取り除く事が基本となります。

 

特に気をつけたい場所ががリビング、こたつ、寝室。長時間過ごす事によって

ダニのエサとなるものが多かったり、汗をかいて湿度が高くなっていたりと

ダニが発生しやすい場所となっています。

 

まくらや布団などは天日干しの後に掃除機をかけて吸い取る事が効果的ですが、

冬に天日干しはしづらいためその分こまめに掃除機をかけるのが良いでしょう。

 

また、きちんと床に掃除機掛けをする事も重要です。

あまり早く動かしてしまうと上手く吸い込めずにゴミやハウスダストが残ってしまうため、

一畳あたり40秒程度を目安に、ゆっくりと一定の間隔で掃除機をかけるのがコツです。

最低でも一週間に一度を目安に、なるべくこまめに掃除をするのが理想とされています。

 

それ以外のダニ対策としては、空気清浄機やダニ除けスプレーなどの使用もおすすめです。

ただしダニ除けスプレーはものによっては肌に刺激を与えることもあるため、肌の弱い方は

皮膚刺激テストのクリア済みのものを利用しましょう。

 

 

寒さと乾燥した空気

鼻づまりは実は単純な寒さや、空気の乾燥によっても起こる事があります。

 

冬の冷たく乾燥した空気を直接吸い込んでしまわないように、

鼻の粘膜の血管が広がって腫れ、空気が鼻に当たる面積を増やして空気抵抗を強くし、

空気を温めると共に加湿をするためです。

 

冷たい空気を吸い込むと体温の低下を招いてしまいますし、

乾燥した空気は喉にダメージを与えてウィルスなどへの抵抗力を弱めてしまうため、

空気を温めて加湿する事は身体の健康のために重要な事となります。

 

鼻水が出るのも鼻づまりと同じ理由で、冷たく乾燥した空気が

肺に直接取り込まれてしまわないよう粘液を出し、空気の加温と加湿を行います。

この粘液には空気中のゴミを取り除く効果もあります。

 

さらに肺から出てきた水蒸気を含んだ暖かい空気が外気で急激に冷まされ、

水滴となる事も冬に鼻水が出る理由となります。

 

 

寒さにと乾燥した空気による鼻づまり対策

マスクを付けて冷たく乾燥した空気を吸い込まないようにしたり、室内ならば

暖房器具を使って暖かくする、乾燥を防ぐために加湿器を使うなどが考えられます。

 

それ以外には寒暖差対策と同じように、温かい服装をし、適度な運動、お風呂、

バランスの取れた食事などで冷えへの抵抗力を高めるのが効果的です。

 

鼻づまりによる悪影響

ではこれらによって起こる鼻づまりが、

どんな悪影響を与えるのか見ていきましょう。

 

睡眠の質の低下

鼻がつまってしまうと呼吸がスムーズに行えないため、

呼吸が浅くなりリラックスできず体が緊張して眠気がやってこなかったり、

そのストレスで余計に寝つきが悪くなるなどしてしまいます。

 

すると熟睡する事が出来ずに睡眠の質が低下し、疲れや眠気が取れない、日中のだるさ、

いらいら、肌の調子が悪くなる(肌荒れ)と言った症状が起こります。

 

肌荒れの起こる理由として、ターンオーバーの乱れが挙げられます。

私たちの肌は眠っている間に、ターンオーバーと呼ばれる

肌の生まれ変わりが行われています。

 

このターンオーバーが乱れずに一定の周期で行われる事で

キメ細かく美しい健康な肌が作られているのですが、質の低い睡眠が続くと

熟睡が出来ず、ターンオーバーを促進する作用のあるホルモンの分泌が十分に行われず

ターンオーバーに乱れが生じてしまいます。

 

そのため上手く睡眠を取れない事で肌荒れが起きてしまうのです。

 

口呼吸

普段は鼻で呼吸をしている人でも、鼻づまりが酷くなると口呼吸をすることになります。

しかし口呼吸には様々な悪影響があり、健康にも美容にも良くないのです。

 

 

・病気になりやすくなる

鼻にはウィルスや細菌、アレルギー物質などをカットするフィルターとしての

効果があるため、口で呼吸してしまうとそれらを素通しする事になってしまい

病気や感染症のリスクが高くなり、

免疫力の低下により肌トラブルなども起きやすくなってしまいます。

 

 

・酸素の摂取量が落ちる

鼻で呼吸するのに比べ口呼吸は酸素を取り込める量が減り、

脳や臓器の活動が低下し、ぼーっとしたり基礎代謝の低下により太りやすくなったりします。

 

 

 

・虫歯や歯周病、口臭などの原因に

口呼吸をすることにより口が開きっ放しになり空気が触れるため、

乾燥が起こり口の中に雑菌が増えやすい状態になってしまいます。

 

普段そういった雑菌は唾液の作用により繁殖が抑えられているのですが、

口の中が乾燥して唾液がなくなると雑菌が増えそれが原因で

虫歯、歯周病、口臭と言った症状が起こります。

 

 

・顔のたるみ

口呼吸で口を開けた状態が続いてしまうと、口の周りの顔の筋肉が劣化して

顔がたるんでしまいます。その上あごが後退して歯並びも悪くなってしまい、

見た目が悪くなってしまいます。

 

生活の質の低下

ストレスが溜まりやすくなったり、頭がぼーっとする、日中にだるくなる、

夜眠れなくなるなど生活の質の下がる原因となりえます。

特に慢性的で重度の鼻づまりの場合生活の質に大きな影響を与えます。

 

 

夜寝る時の鼻づまりにも注意!

日中は特に鼻づまりを感じなくても、眠る時に鼻がつまってしまい

上手く眠れない、と言うことも少なくありません。

 

その原因の一つに自律神経の働きが関係しています。

日中の活動時には活動するためのモードである交感神経が優位になりますが、

寝る前にはリラックスして体を休めるモードである副交感神経が優位になります。

 

交感神経が優位な時には血管が収縮するため鼻の通りが良くなり、

逆に副交感神経が優位な時には血管が広がるため鼻がつまりやすくなります。

そのため寝る前に鼻がつまる、つまりやすいというはある程度は自然な事なのです。

 

ただし鼻呼吸が出来ないほどに鼻がつまる場合は、

自律神経が乱れていて過剰に鼻をつまらせていたり

ハウスダストによるアレルギー性鼻炎などで鼻粘膜に元々炎症が起こっている可能性があります。

 

適度な運動などにより自律神経を整えたり、

こまめな掃除でアレルギーの原因を取り除くことが必要となります。

 

まとめ

冬に鼻づまりが起きる原因として、寒暖差アレルギー、ダニなどのハウスダスト、

寒さと乾燥した空気をご紹介しましました。

 

鼻の通りを良くする効果のある市販薬や、鼻うがい、ツボ刺激などでも一時的に

鼻づまりを解消する事は出来ますが、根本的な解決にはなりません。

 

寒暖差、寒さ、アレルゲンなど原因となるものに

しっかりと対策をして鼻づまりを防ぎましょう。