乾燥肌の原因と対策!全身保湿でかゆみを抑えよう
全身のかゆみや湿疹に悩まされがちなのが乾燥肌。
我慢していてもふと気を抜いた時に肌を掻いてしまい。
余計かゆみが酷くなってしまったなんてつらい経験あるのではないでしょうか。
そんな乾燥肌になぜなってしまうのか、その原因と対策についてお話します。
乾燥肌になるしくみと原因
健康な状態の肌は、中に水分を保ちそれを汗と皮脂からなる皮脂膜が覆うことで
うるおいとなめらかさを保っています。
しかし何らかの原因によって水分量や皮脂の量などのバランスが崩れると、
外部からの刺激へのバリア機能を果たしていた皮脂膜が十分に作られず、
肌の水分が蒸発し乾燥した肌になるのです。
バリア機能の低下した肌は少しの刺激にも敏感に反応し、かゆみを引き起こします。
そして掻いてしまうと肌がダメージを受け、余計にバリア機能が低下し酷い肌荒れになり、またかゆみが起こるといった悪循環が起こる可能性があるのです。
乾燥肌の原因は肌の水分量の低下と、皮脂の少なさによるバリア機能の低下だと言えますが、では、それらは何が理由で起こっているのでしょうか。
肌の乾燥やバリア機能の低下を引き起こす原因には以下のものが挙げられます。
1.空気の乾燥
空気中の水分が減り湿度が下がると肌の水分が蒸発しやすくなり、
肌が水分不足になりやすくなります。夏などに比べて空気が乾燥する冬に乾燥肌になり、カサつきやかゆみが酷くなるという人が多いのはこのためです。
快適な湿度は40~60%と言われており、40%を下回ると目や肌、のどの乾燥を感じる他インフルエンザウィルスなどの活動が活発になり、逆に60%以上だとダニやカビの活発になります。
そのため常に50%程度の湿度の環境で過ごしたいところですが、
特に12月~2月あたりの湿度はとても低く、日や場所によっては10%を切ることもあります。さらに暖房器具などによっても湿度は下がるため、空気の乾燥による肌へのダメージは避けられないと言えます。
また、夏であってもエアコンを使うと部屋の湿度は低下するため、エアコンの使い過ぎによる乾燥には注意が必要です。
2.紫外線
紫外線に含まれるUVB(紫外線B波)に当たると日焼けを起こし、肌の水分が奪われてしまいます。このUVBの量は4月から増え始め5~8月の夏の時期にピークを迎え、1~3月には少なくなるため日焼けによる肌の乾燥は主に夏に起こると言えます。
紫外線は淡い色や薄い生地の場合服の上からでも通るため、露出された顔や手足はもちろん、隠れている部分にも塗るようにしましょう。
3.偏った食事などによる栄養の不足
肌を健康に保つためには、4週間で1周期の肌の生まれ変わり(ターンオーバー)を乱さずに起こす事が大切です。ターンオーバーが乱れると肌の天然保湿成分が不足し、乾燥しやすく刺激に弱い肌になったり、水分と皮脂のバランスが崩れバリア機能の低下が起こったりします。
そしてターンオーバーの正常化に欠かせないのが食物からとる栄養素です。
特にビタミンやたんぱく質などが不足するとターンオーバーをきちんと行うための栄養が足りず、健康な肌が作られずにバリア機能の低下した弱く荒れやすい肌となってしまいます。
4.生活習慣の乱れ
肌のターンオーバーを正常に起こすには栄養をしっかりとる他にも、
質の高い睡眠を十分にとることが必要です。不規則な生活だったり、睡眠時間が短いなど満足な睡眠がとれていないと、寝ている間に分泌される成長ホルモンが不足し、その結果ターンオーバーがうまく行われなくなってしまうのです。
5.年齢によるバリア機能の低下
30代、40代、50代と年を重ねるごとに肌の水分量と皮脂の量は少なくなり、
乾燥しやすい肌になっていきます。特に皮脂の量は年齢とともに大きく落ち込み、
年を重ねるにつれ手厚いケアが必要になってきます。
6.肌に悪いお風呂の入りをしている
お風呂の入り方なんてほとんど意識していなかった、と言う方も少なくありません。
しかし実際には入浴による肌への負担は大きく、肌に悪いお風呂の入り方をしていると
それ自体が乾燥肌や肌荒れ、かゆみを引き起こす原因となります。
乾燥肌の対策にやりたい事7つ
以上の原因をふまえて、乾燥肌を防ぐのに効果的な対策をご紹介します。
・加湿して湿度を上げる
空気の乾燥に対しては加湿器を使い湿度をコントロールするのが一番確実ですが、
それ以外で手軽にできる方法にも以下のようなものがあります。
- 部屋で洗濯物を干す
- 部屋に大き目タオルや手ぬぐいを濡らして干しておく
- 水の入ったコップや桶などを部屋に置いておく
- お風呂場の扉を開けておく
- 霧吹きを使い水を定期的に室内に満遍なく吹きかける
- 観葉植物を置く
- 暖房器具は石油、ガス式のものを使う(燃焼と同時に水蒸気が出るため乾燥しないため)
部屋の乾燥が気になる方は湿度計など湿度の測れるものを使い、
部屋の湿度を40%~60%に保つようにしましょう。
これを下回ると乾燥肌がすすみますし、やりすぎて上回るとダニやカビが活発になります。
・紫外線の対策をする
普段のスキンケア最後に日焼け止めクリームを塗り、日差しの強い日には直射日光を避けたり、UVカットの効果の大きい服を着るなどの対策をしましょう。
黒などの濃い色や厚手の服は日差しを吸収し紫外線を防ぐ効果がありますが、白などの薄い色、生地の薄い服は紫外線を通しやすいため服を着ていたのにうっすらと日焼けした、と言ったことが起こりえます。帽子や日傘、アームカバーなどを着用したり、
服の下の隠れている部分にまできちんと日焼け止めを塗り紫外線による日焼けを防ぎ
肌の乾燥を抑えましょう。
・肌に良い栄養をとる
脂質や糖質、たんぱく質をエネルギーに変え皮膚や粘膜の再生を手助けするビタミンB2や、皮膚の抵抗力を高め湿疹などの皮膚炎を予防するビタミンB6などをはじめとする
肌に良い栄養素の代表格であるビタミンB群や、
からだ全体を細胞を作るのに欠かせないたんぱく質、抗酸化作用により肌荒れを防いだり血行を良くしターンオーバーを促すビタミンCなど、
普段の食事やおやつなどでこれらの栄養が豊富に含まれた食材を意識して食べることで肌の健康を保ち、乾燥肌を防ぐことが出来ます。
・肌に良いお風呂の入り方をする
お風呂は体についた汗や汚れを落とすのに欠かせない習慣ですが、
同時に体を守る役割をもっている皮脂も洗い流してしまいます。
熱すぎる温度のお湯や長風呂、目の粗く硬いボディタオルで体をごしごしと洗うなど、
皮脂を取り除きすぎたり肌を傷つけたりすると乾燥肌が促進されてしまいます。
詳しくはこちらの記事をご参考下さい。
肌に良いお風呂の入り方!肌荒れを起こさない正しい入浴法 - 健康肌care
・質の高い睡眠を取る
そもそもの睡眠時間が足りていなかったり、寝ることは出来ても途中で起きてしまう、朝起きても眠気が取れず日中すっきりしないという場合、睡眠の質が低くなっている可能性があります。
よく眠れるように運動をする、規則的な生活を送る、眠りの妨げのになるようなことをしないなどで睡眠の質を高めぐっすりと眠ることで成長ホルモンの分泌を促し、
ターンオーバーがきちんと行われるようにしましょう。
質の高い睡眠のとり方についてはこちらの記事をご参考下さい。
寝不足は肌荒れの原因に!その対策と改善方法 - 健康肌care
・きちんとしたスキンケアで全身を保湿する
スキンケアで水分と油分を補う事によって、肌をダメージから守り乾燥肌や
外部の刺激によるかゆみや肌荒れを防ぐことが出来ます。
正常な状態の肌を保つためにも次のポイントを抑え正しいケアをしましょう。
1.スキンケアのタイミングは基本的に朝の時間と夜の入浴後の2回
お風呂に入ると汚れとともに肌を保護し水分の蒸発を防いでいた皮脂膜が洗い流され、肌が無防備な状態になります。その状態でケアをせず放置すると肌の水分がどんどんと蒸発し、乾燥肌になってしまいます。そのため夜の入浴後にケアをし、肌を保護する必要があるのです。
お風呂から上がってから時間をかけてしまうとその間に水分が蒸発し急激に失われてしまうため、風呂上り15分以内に全身のスキンケアを済ませるか、
お風呂場でケアを行うことをおすすめします。
また、朝起きた後の時間にも気になる場所のケアを行い、日中のダメージから肌を守りましょう。
2.化粧水と保湿クリームでしっかりと潤いを保つ
お風呂上りなどのまだ水分が肌に多い時でもあっても、乾燥が気になる場所には
化粧水を使いしっかりと水分を与えることをおすすめします。
顔ではほほや目元、口元、体では肘、ひざ、すね、かかとなどは特に乾燥しやすくなっています。そのほかにも自身が肌トラブルを抱えがちな場所などにも化粧水を使い水分を補ってから保湿が効果的となります。
お風呂上り、あるいは浴場の中でケアする際にはタオルで優しく水気を拭き取り
余計な水分がない状態にしてからケアを行いましょう。ケアが終わった後にも余分な水分を軽く拭き取って終わります。
化粧水はボディにも使えるものを用意し、手のひらに広げたら気になる部分にペタペタと押し込むようにしてつけていきます。さっと広げるようにつけるだけでは成分が浸透しきらないため、一か所ごとに数秒かけて押し込むことで肌に水分を浸透させていきます。
次にその上から保湿クリームを塗ります。手のひらに取りその上で広げて温め、
くるくると円を描くようにして優しく塗っていきます。円の軌道で広げることで肌のシワまで満遍なく塗り込むことが出来ます。擦ってしまうと肌に刺激を与えてしまうため
力を入れてゴシゴシと広げるのはNGです。
また、保湿クリームと同じく、肌の水分を逃がさないよう蓋をする効果のあるものに、乳液やボディオイル、ボディローション、バターなどがあります。
これらは主に水分と油分のバランスが違い、
水分の比率の高いものほど水分によって潤いを補給しつつ保湿し、さらさらとした軽めの付け心地なのに対し、
油分が多いものは油分によって高い保湿力があり、ベタつきのある重めの付けごこちになります。
ローション、乳液、クリーム、オイル、バターの順に水分量が多く、逆にバターなどはほとんどが油分となっています。
敏感肌や既に肌荒れの起こっている部分には肌に優しく軽めのつけごこちのものを選んだり、乾燥が気になる時には油分が多くしっかりと保湿できるものを選ぶなど、
状況に合わせて使用するものを変えるとより効果的です。
また、例えば乳液とクリームを一緒に使うなどいくつかを同時に使用するのも効果があります。その際には水分量の多いものを先に塗り、油分の多いものを後から塗りましょう。
しっかりと保湿を行うことによって肌の乾燥を防ぎ、それに伴うかゆみや湿疹と言った症状も抑えることが出来ます。人によって肌に負担がかかる部分はそれぞれ違うため、
肌トラブルの起きやすい自覚のある場所には保湿クリームを重ね塗りするなど
自分に合ったケアをしたり、肌質にあった化粧品を使うなどの工夫をしてみましょう。
・生活の改善が難しい場合特定保健用食品(トクホ)などで補う
様々な肌トラブルの原因や対策をあげてきましたが、中には乾燥肌に良くないとしてもこれだけは譲れない!とか、時間がなくってこれは出来ない、と言ったものもあると思います。そうやってこれは出来ないけど乾燥肌はやっぱり改善したい、と言う場合には
特定保健用食品やサプリメントなど、面倒なくとれるものでその分を補うのがおすすめです。
年齢を重ねるにつれ肌トラブルは増えるものの、それを改善するために何かするのは
難しい場合も多いですから、忙しい現代では何かしらのトクホや栄養補助食品による
サポートは必須だといっても過言ではありません。
乾燥肌でお悩みの方は一度試してみてはいかがでしょうか。
↓おすすめ特定保健用食品
まとめ
乾燥肌を防ぐには、全身の保湿ケアをしっかりと行う事と、健康的な生活で
ターンオーバーをしっかりと起こす事が重要だ、と言うお話でした。
乾燥肌はかゆみを感じやすく、無意識に肌を引っ掻いてしまい肌荒れが悪化したりと
大きな肌トラブルを抱えがちな肌質ですから、
この記事が少しでも乾燥肌の改善のお役に立てば幸いです。