寝具の汚れが肌荒れに繋がる?掃除方法とするべき頻度

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毎日何時間も肌に触れる寝具、お手入れを怠っていませんか?

つい面倒で掃除せず放置してしまっていると、寝具についている汚れが

ニキビや肌荒れを引き起こしてしまうかもしれません。

 

今回はなぜ寝具の汚れがニキビや肌荒れに繋がるのか、

寝具の掃除方法や頻度はどうしたらいいかなどをお伝えしたいと思います。

 

 

寝具によるニキビや肌荒れの原因

寝具が汚れていると具体的になにが良くないのかと言うと、

ダニ、雑菌、カビが布団の中で増えることにあります。

これらはニキビや肌荒れを引き起こす原因となるため、

直接肌に触れる枕や、敷布団掛け布団と言った寝具の中で増殖すると、

眠っている間の数時間これらの悪影響を受け続けることになると言っても

過言ではありません。

ダニ、雑菌、カビがそれぞれどのように肌に悪影響を与えるか見てみましょう。

 

1.ダニ

高温多湿を好むダニにとって、人間の体温で温かくなり

寝ている間の発汗で適度に湿り、エサとなる皮脂やフケ、アカなどがある布団の中は

とても快適で繁殖しやすい環境だと言えます。

 

布団の中で増えるのは主にヒョウダニと言う人を刺さないダニですが、

ヒョウダニが増えるとそれを餌とするツメダニが増え、吸血はしないものの

人を刺すことがあります。ツメダニに刺されると腫れや強いかゆみが出て、1週間ほど症状が続きます。

このように直接的にダニがかゆみを引き起こすこともあれば、増殖したダニの残した

死骸や抜け殻、フンを吸い込み、鼻炎や皮膚炎と言ったアレルギー症状を引き起こすこともあります。

 

また、顔ダニと言う人間の顔に生息するダニもいます。

顔の余分な皮脂を餌にする普段は無害なダニなのですが、エサとなる皮脂などの量が

多すぎるとどんどん増殖し、死骸や抜け殻、フンが毛穴につまりニキビや肌荒れの

原因となりえます。

 

寝具が汚れているとダニ自体やその死骸や抜け殻、フン、またダニのエサとなる汚れが

取り除かれないため、どんどんとダニが繁殖しニキビや肌荒れを引き起こすのです。

 

2.雑菌

人が寝ている間に布団につく汚れは、見えないだけで実際にはとても多いです。

体から出ている皮脂、抜け毛、アカ、フケ、寝汗と言った汚れが寝具に付着しており、

ダニや雑菌の温床となっています。雑菌が増え肌に付着しても

健康な状態の肌であればそこまで大きな影響はありませんが、乾燥肌や敏感肌、

すでに湿疹などの肌荒れがある場合、肌のバリア機能が低下しているため

黄色ブドウ球菌などをはじめ肌に悪影響のある雑菌が原因でニキビや肌荒れを引き起こします。

 

3.カビ

寝ている間にかく汗の量は大体コップ1杯分(200ml)程度だと言われています。

カビはそうした湿気や皮脂などの汚れ、ホコリ、汗に含まれていた塩分などを養分にし、布団の中でどんどんと増えていきます。

カビが増殖すると見た目が悪いだけでなく、カビが胞子を部屋中にまき散らし、

鼻炎や皮膚炎と言ったアレルギー症状を引き起こします。

押し入れの中や床に敷きっぱなしなどの風通しが悪く、湿った状態で放置すると

カビが発生し悪臭やアレルゲンをまき散らすのです。

 

寝具の掃除方法や頻度は?

ダニや雑菌、カビなどを増やさないためには、掃除できっちりと汚れを落とし、

寝具を清潔な状態を保つことが基本となります。

そのためのそれぞれの寝具の掃除の方法や、掃除の頻度の目安などを見ていきましょう。

 

1.敷布団の掃除方法

前提として、布団カバーやシーツは週に1度洗うようにしましょう。

肌に触れたり汚れが直につく部分のため、カバーやシーツの汚れを放置すると

ダニなどが増殖しやすい環境になってしまいます。

本体の丸洗いは大変なため、カバーやシーツをまめに洗うことで布団をきれいに保ちましょう。

 

 

・掃除機掛け

布団の表面付近にある、ダニの死骸、抜け殻、フン、ほこり、髪の毛やフケなどの汚れを取り除くことが出来ます。(生きているダニは掃除機では吸い込めません)

簡単にできるので普段のお手入れは掃除機で済ませるのが良いでしょう。

頻度としては最低でも週に1回は掃除機をかけて布団を掃除するのが望ましいです。

布団に掃除機をかける時のポイントとしては、

 

  • 布団専用のノズルがあれば使う
  • 掃除機は押してかけるのではなく、引いてかける
  • ゆっくりと丁寧に往復させる(1平方メートル20秒に程度かける)
  • 縦横と方向を変えてかける
  • 表面と裏面両方をかける

 

と言ったものがあります。

まず、布団専用のノズルがあれば利用しましょう。普通のものより布団の布などを

巻き込んで吸引口がふさがり上手く汚れを吸い込めないと言った事が減ります。

 

大事なのがゆっくりと丁寧に掃除機をかけることです。

掃除機をかける時にやってしまいがちなのが、ササッと素早く掃除機を動かして

汚れをとった"つもり"になることです。そのようなかけ方では実際には殆ど汚れは取れておらず、布団に多くの汚れが残ることになります。そのため、

1平方メートル20秒程度の速さでゆっくりと引きながらかけるようにしましょう。

掃除機は押してかける時よりも引いている時の方が汚れが取れるため、

こうする事で布団表面の汚れをしっかりと吸い込む事が出来ます。

 

また、縦横とかける方向を変えることで掃除機のブラシが繊維の中の

1方向では取り切れなかった汚れを巻き上げ吸引することが出来ます。

 

表面が終わったら裏面にもしっかりと同じように掃除機をかけましょう。

掃除機で取れるのは布団の表面の汚れだけのため、裏面の部分で生息していた

ダニの死骸やフンなどもきちんと除去する必要があります。

 

・天日干し

布団を干す事で布団の中の湿気を取り除く事でダニ、雑菌、カビの繁殖を防ぐ効果に加え、太陽光に当てることで殺菌効果が期待出来ます。

天日干しで布団に日に当てると熱でダニが死ぬ、というイメージを持っている方も多いと思いますが、ダニが死ぬほどの温度にはならない(60度以上)ことと、熱くなると涼しい布団の中や裏側に逃げることなどから、天日干しにダニを駆除する効果はあまりありません。

そのため天日干しは布団の湿気を取り除きダニなどの増殖を防ぐのが主な目的だと言えます。

 

布団を干す頻度としては、夏場などの汗をかきやすく布団が湿りがちな季節では

週に1回、冬などの空気が乾燥して布団が湿りにくい季節では月2~3回を目安にして下さい。

 

布団を干す際のポイントとしては、以下のものがあります。

 

  • 干す時間帯は10時~15時
  • 片面1時間以上、両面合計2~3時間干す
  • なるべく全面に日が当たるようにする
  • カバーやシーツで保護して干す
  • 取り込む際に布団を強くたたかない
  • 最後に掃除機をかける

 

 

布団を干す時間帯は、10時~15時までの温度が高く湿度が低い時間帯がベストです。

干す時間は、布団の材質にもよりますが

片面1時間以上、両面2~3時間程度が目安となります。

なるべく全面が日に当たるようにしましょう。

 

直射日光に当てると布団の生地が傷み、

繊維がちぎれほこりとして出やすくなってしまいます。

カバーやシーツは外さず付けた状態で干すようにして下さい。

 

また、布団を取り込む際に布団たたきなどで強く叩くのはNGです。

ほこりなどが舞って汚れが落ちているように感じますが、

叩くことで布団の内部の繊維などがぼろぼろになって空中に舞っているだけで、

汚れが取れているわけではありません。

 

それ以外にも布団をたたくことでダニの死骸やフンなどが細かく砕け、

布団の表面に出て、眠る際に空気中に舞って吸い込みやすくなるなどの悪影響もあります。

布団を取り込む際には、なでるようにして表面のほこりなどを落とすようにしましょう。

 

最後に、干した後の布団に掃除機をかけて終了です。

天日干し自体にはダニの除去効果がないこと、死骸やフンなどがそのままなこと、

外に干すことによってダニ以外にも花粉などが付着していることから

天日干しをした際には終わった後に掃除機をかけて綺麗にするのが良いでしょう。

 

・丸洗いや乾燥機にかける

掃除機や天日干しでは布団の中の生きたダニや、

しみついた汚れまでは除去しきれないため

2年に1回程度は丸洗いやクリーニングする事をおすすめします。

布団を洗うのは中の素材への負担も大きいため、あまり洗いすぎると

直ぐにボロボロになってしまいます。

 

洗濯表示を確認し、水洗い出来る素材のものは洗濯機にかけることが出来ます。

敷布団の洗濯は家庭用洗濯機ではサイズの問題で難しいことも多く、コインランドリーなどの大型の洗濯機を使うことをおすすめします。

洗う際には紐で縛って丸め、敷布団用の洗濯ネットをかけ、敷布団洗濯のモードで洗濯します。

その後乾燥機にかけ布団を乾燥させれば終了です。

乾燥機の利用が不可のものもあるため、注意してください。

 

2.掛け布団の掃除方法

掛け布団に関しては、掃除機をかけたり洗濯機にかけるなど、

敷布団と同じ掃除の仕方で問題ありません。

週に1度は干して乾燥させ掃除機でダニなどの汚れを取り、

2年に1度は丸洗いして内部の汚れまで完全に取りましょう。

 

掃除機をかける際には、あごや手が当たる部分や、縫い目の部分など

汚れが付きやすい部分は念入りに掃除しましょう。

 

3.枕の掃除方法

枕は直接顔の肌に触れるため、顔の皮脂などの汚れが付着しやすく

放置すると黄ばみや悪臭、ダニの繁殖が起こりやすい寝具です。

とは言え、週に1回枕カバーを洗濯すれば問題ありません。

その際に枕本体も干し、その後掃除機にかけましょう。

 

本体については洗える枕の場合、半年に1回程度は丸洗いするようにしましょう。

 

枕が洗えるかどうかは、中身の素材によって変わってきます。

洗える素材としては、ポリエステルわた、ビーズ、マルコビーンズなど

洗えない素材としては、そばがら、低反発ウレタン、羽毛などがあります。

上にあげた物でも中身のサイズや形状などによって洗濯できるかどうか変わるため、

洗濯表示を確認してください。

丸洗いできないものに関しては、まめに掃除機にかけ干すようにしましょう。

枕を洗う際には枕カバーを外し、別々に洗います。

 

・洗濯機で洗う場合

1.洗濯ネットに入れる中性洗剤を使います。

2.弱流水やドライ、手洗いモードと言った優しく洗うモードで洗濯します。

3.洗濯が終わったら中身のかたよりを直します

4.風通しの良い場所で干しましょう

 

乾燥機は使わず、天日干し、陰干しで乾燥させます。

枕の中身がかたよらないようにし、きちんと乾燥しきるまで干します。

 

・手洗いする場合

1.洗面器などに熱すぎないお湯を張る

2.中性洗剤を入れて泡立てる

3.まくら全体に洗剤が浸透するよう、優しくもみほぐしながら洗う

4.泡などが出てこなくなるまで水を変えながらよくすすぐ

5.手で押したり、タオルなどで水気を出来るだけ取り除く

6.中身のかたよりを整え干す

 

また、天日干しするか陰干しするかについては素材によって違います。

 

・天日干しが向いている素材

ポリエステルわた、そばがら、マルコビーンズなど

 

・陰干しが向いている素材

低反発ウレタン、羽毛、ビーズなど

 

ふとんは敷きっぱなしにしない

フローリングや畳など床に布団を敷きっぱなしにしていると

湿気でカビが発生しやすくなります。

そうならないためにも朝起きたら布団を畳んで上げ下ろしをして

湿気を逃がしましょう。

他にもすのこをひくなどして湿気が床にこもらないようにするのも効果的です。

 

まとめ

・布団カバーやシーツは週1回洗濯する

・布団本体は週1回掃除機にかける

・夏は週1回、冬は月2~3日天日干しをする

・2年に1回は丸洗いする

・床に布団を敷く場合は上げ下ろしをして湿気を逃がす

 

・枕は週1回カバーを洗濯し、本体は干して掃除機にかける

・枕は半年に1回は丸洗いする(出来ないものはまめに干す、掃除機をかける)

 

ご紹介した掃除方法で、上記のペースで寝具を掃除すればOKです。

毎日利用する寝具ですからきちんと清潔に保ち、寝具のせいで

ニキビや肌荒れが出来てしまう!なんてことがないようにしましょう。